インフレーションと経済成長 〜 注64

公開: 2023年1月1日

更新: 2023年1月1日

注64. 市場と思惑

市場で売買を行う人々は、自分の利益をできる限り大きくしよう、自分の損失をできるだけ小さくしようと考えます。そのため、社会全体の動きの動向を捕らえて、一般の人々よりも早く、売買をしようとかんがえます。

例えば、円の為替市場では、ドルとの関係でその金利差が開き始め、その状態が継続すると判断すれば、円の売買をしている市場関係者は、現実のドルの需要が増大する前に、ドル買いをして、現実社会でドるの需要が出た時に、ドルを売って、儲けます。

このように円の価値が下がっていない状況でも、円を売ってドルを買うような売買をします。そのような現実の需要と供給に先だって、売買を行う市場関係者の行動を、「思惑(おもわく)」買い、思惑売りと呼びます。

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